【2024.7.21】
「食」と「子宮内膜症」について

『食と子宮内膜症の関係』について文献です。体質によっては当てはまらない場合もあると思いますが、ご参考にどうぞ☝️
[参考文献]
1)Selected food intake and risk of endometriosis. Hum Reprod. 2004; 19: 1755–1759.
2)A prospective study of dietary fat consumption and endometriosis risk. Hum Reprod. 2010; 25: 1528–1535.
3)Dairy-Food, Calcium, Magnesium, and Vitamin D Intake and Endometriosis: A Prospective Cohort Study. A J Epidemiology 2013; 177: 420-430.
4)Vitamin D and endometriosis: the serum level and its anti-inflammatory and anti-proliferative effects.
子宮内膜症とは?
子宮内膜症とは子宮内膜以外のところに、子宮内膜ができてしまう病気です。できてしまった場所で「炎症」や「癒着」が起こります。ひどい月経痛や下腹部痛、腰痛、性交痛などを引き起こしたり、月経過多や不妊症の要因になることもあります。放っておくと月経以外の時にも腹痛がおきます。

食と子宮内膜症についての研究報告
「子宮内膜症と食生活や栄養」との関連についてのこれまでにあった研究をご紹介します。
《野菜や果物をたくさん食べ、肉は食べ過ぎない》
イタリアのミラノ大学研究では、504名の子宮内膜症の女性患者と同数の子宮内膜症でない女性に聞き取り調査を実施、過去1年間の1週間あたり、どんな食品をどれくらい食べているかを調べました。その結果、野菜や果物をたくさん食べている女性ほど子宮内膜症になりにくく、反対に肉やハムなどの加工肉をたくさん食べている女性ほど子宮内膜症になりやすいことがわかりました。
《オメガ3脂肪酸を積極的に、トランス脂肪酸は摂らない》
ハーバード公衆衛生大学院の研究チームは、7万人の女性看護師を対象に、1989年から12年に渡り実施された大規模な疫学調査「看護師健康調査」から脂肪の摂取状況と子宮内膜症の発症リスクの関係を調査、分析しました。その結果、オメガ3脂肪酸の摂取量が最も多いグループの女性は、最も少ないグループの女性に比べ子宮内膜症の発症リスクが22%低く、トランス脂肪酸の摂取量の最も多いグループの女性は子宮内膜症の発症リスクが48%高いことが分かりました。
※オメガ3脂肪酸を多く含む食品:サンマ、アジ、サバ、イワシ、シャケ、くるみ、アボガド、亜麻仁油、エゴマ油など
※トランス脂肪酸を多く含む食品:マーガリンやショートニングを含む食品
《乳製品をよく食べ、ビタミンDを十分に摂る》
ハーバード公衆衛生大学院の研究チームは、7万人の女性看護師を対象に、1991年から14年に渡り実施された大規模な疫学調査「看護師健康調査」から乳製品と血中ビタミンDと子宮内膜症の発症リスクの関係を調査、分析しました。その結果、乳製品をよく食べる女性ほど子宮内膜症の発症リスクが低く、ビタミンD濃度が高い女性ほど子宮内膜症にかかりにくいことがわかりました。
※乳製品に関しては、乳糖不耐症やアレルギー食品のある方には適してない場合があります。乳糖不耐症は、牛乳を飲むとお腹が緩くなったり、下痢したりする場合は疑わしいです。乳製品の食品アレルギーが疑わしい方は無理に食さず、気になる方はアレルギー検査を受けましょう。
《ビタミンDを十分に摂る》
東京大学医学部産婦人科の研究では、子宮内膜症の女性39名と子宮内膜症でない女性37名の血中のビタミンD濃度を測定したところ重度の子宮内膜症の女性は軽度子宮内膜症、子宮内膜症でない女性に比べてビタミンD濃度が低いことがわかりました。また、ビタミンDは炎症や細胞の増殖を抑制する働きによって子宮内膜症の悪化を食い止めることを確かめました。

ビタミンDの充足にはサプリメントが無難⁈
ビタミンDは紫外線にあたることで体内で合成できます。日にあたるのが望ましいのですが、日焼けや肌のことを考えるとなかなか難しいですね。この点は本人次第です☝️まずは、日々の食事でキノコ類や魚を意識して食べるようにすること、その上で不十分だと思うなら、サプリメントで補うといった方法もあります。確実に補うならサプリメントも日々服用することもありです。ビタミンDは、毎日15~25μgを補充することで必要とされる血中濃度は確実に保たれるとの試験結果があります。
日光浴は1日にどのくらい必要?
夏なら木陰で30分、冬なら手や顔に1時間程度、日に当たることです。直接当たる場合は半分ぐらいの時間になります、夏場や暑い日では熱中症には十分な注意が必要です。またUVカットされたガラスは紫外線をあまり通さないため、窓越しの日光浴ではあまり効果は望めません。一日中家の中にこもりきりの人は、食事やサプリからビタミンDをとらないと不足してしまいます。
ビタミンDのサプリは夕食後が吸収率が高い
ビタミンDのサプリメントを摂取する場合、夕食後に摂取するのが体内に吸収される割合が最も高くなるとの研究報告があります。
お悩みの方はご相談下さい
「ビタミンD」や「オメガ3」のサプリメント選びに迷いや不安がある方へ、SIMPLE LIFEのおすすめサプリメントもありますのでスタッフまでお声掛けください。
また子宮内膜症に悩んでいる方の体質改善相談も受付ています、その際はご予約の上ご来店下さい。
