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【2020.10.7】

漢方薬の「上薬・中薬・下薬」3つの使い分け

漢方薬は良く副作用がないとか、誰でも飲めるという風潮があります。

副作用が出にくいものも多いのですが、体質や状態に合わせなければ効果を望めないものや、副作用が出やすいです。

今回お伝えしたいのは、「上薬(上品)」「中薬(中品)」「下薬(下品)」といった三つの分類です。

これがわかると、漢方薬の活用方法が拡がります。


元気な時から健康維持やアンチエイジングで飲めるものをあれば、治療のみに使わないと副作用がでるようなものがあるということを知っておくと漢方を活用しやすいですね!

また副作用の心配な薬、ステロイド(副腎質ホルモン剤)などの各種ホルモン剤、抗生物質や抗がん剤などを長期使用される場合には、体や心への負担軽減に「上薬」を合わせて使うといった方法もあります。病気で治療中や処方された薬を飲んでいても対応できることもあります、その際は詳細を確認してあなたに合った上薬の漢方薬を提案できます。

病気をすると、生命維持する基本のエネルギー(新陳代謝など)と、病気と戦う(抵抗する)追加分のエネルギーが必要になります。気力体力を維持していく、低下したものを戻していかないと病気にも長期間対抗できません。

上薬・中薬・下薬の使い分けると、QOL(生活の質)を向上させることに繋がります!

【上薬(上品)】

養命薬(生命を養う目的の薬)と言われ、無毒で長期服用が可能な生薬

現代的な用途

  1. 気力体力アップ
  2. 自然治癒力を高める
  3. 健康維持、アンチエイジング
  4. 免疫を高める
  5. 不調や病気の予防

【中薬(中品)】

養性薬(体力を補い、不足や過剰を調整し、体を養う目的の薬)で、使い方次第では毒にもなるので注意が必要な生薬

現代的な用途

  1. 体質改善、本来の良い状態へ戻す
  2. 心や体を癒す(自律神経を整える)
  3. 免疫力の調整(低い人は高め、過剰な人は抑える)
  4. 血流や血液の質をよくする
  5. ホルモンバランスを整える

【下薬(下品)】

治病薬(治療薬)で、毒性が強いものが多いので長期にわたる服用は避けた方がよい生薬

現代的な用途

  1. 熱発や風邪などの緩和や改善
  2. 痛みの緩和や改善
  3. 皮膚病の緩和や改善
  4. 不調の症状の緩和や改善
  5. 病気の症状緩和や改善

不妊体質改善カウンセラー・中医漢方アドバイザー

仲宗根明志