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【2021.10.10】

母子同服【ぼしどうふく】

お子さんの不調を改善するための漢方療法「母子同服(ぼしどうふく)」

母子同服という方法をご存知ですか?

言葉どおり、母と子が同じ漢方薬を服用することです。

中医学では病気になったり、病気が悪化するのは患者の周囲にも要因があると考えます。

遺伝的な問題や、お子さんの心身の問題だけでなく、関わる人間関係、環境といったものも治療や再発予防に見逃せないポイントです。

人間は自然との調和が崩れたときに、バランスを崩し病気になるのが中医学の考えです。

個人差はありますが、仕事(学校)・食事・運動・休養・睡眠の偏りが病気や不調を起こすことはわかることでしょう。

シンプルライフでも、お子さんの不調や病気の相談を受けることも増えてきました。

その中でも母子同服の重要性を感じます。

アトピーのお子さんの場合、アトピーは症状が悪化するとものすごく大変です。

本人が辛いのはもちろんですが、親御さんはとても痛々しく感じているのが伝わります。

特にお子さんを産んだ母親は、責任を感じることも多々あり、早く良くしたいと様々な治療法を探して試すわけです。

それはとてもいいことですが、アトピーは繰り返しやすいので、一時よくなってもまた悪化したりします。命に直接関わることではないにしても、見た目や痒みで精神的にもキツく、落ち着きがなくなったり、眠れなくなることもよくあるもので、本人にしかわからないとても辛い苦しみがあるものです。

それをそばでみている母親や家族の思いが早く良くして完治させたい思いが強いのは当然です!

ですが、周囲の思いが強すぎると、結果がなかなかでない場合や繰り返してしまう本人としはとても申し訳なく思ってしまうこともあります。自分自身も頑張っていることはもちろんですが、周りの頑張りや期待にも応えたいけど、よくなってもまた繰り返してしまう・・といったことから、治療や体質改善がいつしかプレシャーになってしまいます。

「お母さんが、私のために一所懸命頑張ってくれているのに良くならない。お母さんに悪いことしている」

特に近くでみている母親は、症状だけでなく気持ちも弱っていくお子さんを見てはさらに思いは強くなり、母親自身が焦りから、余裕がなくなり、結果が上手くいかないことでイライラや落ち込みやすくなったりしまいます。

そういったことから、お子さん自身が罪悪感に悩まされていくと、そのストレスでアトピーがさらに治りにくかったり、ますます悪化してしまうことがあります。

アトピーは特に完治というのが難しく、症状をでないようにうまく付き合っていくことがまず体質改善になりえます。季節やその時の習慣によっては症状が強く出ることもありますので、本人や家族が理解し、自然と調和しながらストレスを溜めないようにしていくこが大事です。

お子さんは、お母さんの不調やイライラはとても心配ですし辛いものです。

お子さんの症状をよくするにも、母親自身も気持ちを楽にし、接していくことは大事です。

アトピーに限らずですが、お子さんの不調や病気に対しては母親の癒しや思いはとても力になります!!

だからこそお子さんの治療だけでなく「母子同服」でお母さん自身も気持ちを楽にして、安心してサポートしてける環境を作ることも大切ではないかと思います。

アトピーの例でしたが、アトピーに限りません。

慢性的なものであればあるほど、苦しい状態をなるべく早く緩和して悪化しないようにしてあげることは大事です!

その中でサポートする母親や家族もストレスケアを心がけ、ゆとりをもって本人と一緒によくなるための環境づくりをしていていくことです。

人や自然や環境とのバランスを整えることが、改善や再発予防のためにも重要だと思います。

お子さんの不調や病気で悩んでいるのであれば「母子同服」といった中医学の治療方針も考えられてみてはいかがと思います。

母と子の繋がりは想像以上に強いものです、子供は言葉で言えなくとも感じています。

子供というのは、言ったことをあまり聞かないこともありますね!
だけど親のやっていることはよくみて自然に真似てしまうものです。

子供に注意したら「お父さんもやっていたさ」と私も言われることがあり、痛いとこをつかれることもあります。子供はよくみているんです!

思いは伝わります、親も一人の人間です。
子供と一緒に学び成長していけるのが自然ではないでしょうか。

母親の元気や笑顔は、子供の安心と幸せにとても深く繋がっていますね!

SIMPLE LIFE  仲宗根明志